暇な爺 旅の記録

■ 平成17年5月 能登半島・千里浜を走る

能登には過去2度訪れたことがある。いずれもキャンプで輪島や穴水などが記憶に残っている。今回は千里浜を走ること、能登島を訪れることを目的として出発した。輪島の朝市が行なわれるエリアが整備されすぎ、ここまでしなくてもいいのかなという印象を受けた。蜃気楼で有名な魚津や富山市内を見学することもできた。

富 山

魚津
関越自動車道から長野道を経て北陸道に入る。途中、千曲川や雪に覆われた立山連峰などに目を見張る。5月でも立山は完全な雪景色だ。北アルプスの荘厳な山並は、見る者に無条件で山の厳しさを感じさせる。魚津に面した富山湾には立山連峰からの雪解け水が流れ込み、海水の温度差などが蜃気楼の発生要因になっているようだ。魚津には過去にも来たことがあり、魚津埋没林博物館は大変懐かしく思い出された。

魚津埋没林博物館は、水中に埋もれている樹根を見ることができる。博物館の地下にはまだまだ埋没林が眠っているようです。また、この魚津埋没林博物館周辺が「蜃気楼展望地点」として市指定の名勝になっている。
博物館内には三角形の展示室、ドーム、屋上展望台、蜃気楼の観察地点などがある。

長慶寺
富山市の郊外にある呉羽丘陵には富山市民俗民芸村がある。民俗民芸村の前の道を更に上っていくと、五百羅漢で有名な長慶寺がある。ここからは富山平野を一望できるビューポイント。
境内には500体を超える羅漢像と石灯篭が所狭しと並んでいる。そして、それぞれの羅漢像には色鮮やかなタスキが掛けられており、タスキには祈願の言葉が書かれていた。羅漢像と灯篭のセット、タスキに祈願の言葉など、この地方の風習を強く感じる風景であった。
本堂内には大仏の頭部だけが置かれていた。このような状態はあまり目にすることはなく、何となく違和感を覚えた。
この日は、富山市内のホテルが宿。市内には路面電車が走っており、雪の影響からか縦型の信号機が設置されていた。

能 登

能登島
海沿いの国道160号線を和倉温泉に向かって走っていくと、能登島に渡る能登島大橋の案内が目に入ってくる。白い能登島大橋が空と海の青さに映えている。余りの美しさに橋の手前の公園に車を停め、しばし橋の美しさに見入った。

島の中央、北側にあるガラス美術館を目指す。丘の上に飛行機の先頭部分を模したような建物と扇を広げたような美術館が現れる。美術館の内部は当然だが、庭の所々に置いてあるガラスのモニュメントが冴えている。七尾湾を背景にしたガラスの美しさが堪能できる。

能登島には二本の橋がかかっており、北側の「ツイン・ブリッジ」を渡り、160号線を穴水に向かう。穴水駅近くには以前に一泊したホテルがあり懐かしさを覚えた。249号線を北上し輪島に向かう。

輪島
輪島に入ったのが午後だったため、すでに朝市は終了。朝市の開かれる通りや付近の寺社を回り、旧JR輪島駅や壮大なキリコが所狭しとならぶキリコ会館輪島塗器資料館どを見学した。
その後、羽咋市の海浜にある千里浜ドライブウェイを目指す。

千里浜ドライブウェイ
四輪駆動車に乗り始めて20年位になる。以前に能登を訪れた際、この道路?を走ってみたいと楽しみにしていた。四駆で川を渡ったりすることはあるのだが、砂浜を走ることは少ないし、走れる場所も無いのが現状。ずいぶん前に、誰もいない九十九里海岸を少しばかり走ったことはあるのだが、四輪駆動車が増えてからはほとんどの海岸で乗り入れ禁止になっている。そのような中で千里浜ドライブウェイは、堂々と走ることができる。ドライブウェイは、砂浜というより、すでに車で踏み固められた砂の道という印象。それでも多くの車が集まり、走りを楽しんでいた。