■ 平成22年 遠野〜松島湾
夏休み、どこに出かけようかと迷った。ほとんどの場所に出かけているので、まだ一度も行ったことのない所へと気の向くままに向かった。遠野といってもほとんど何も調べずに、田沢湖は以前に行ったことがあるが雨で何も見えなかったように記憶している。中尊寺や松島湾など、今回は時間をかけてゆっくり見てみようと、比較的ゆったりした日程で出かけた。
東北自動車道を走り那須塩原付近で仮眠。花巻JCTから、釜石自動車道に入り東和で降りる。そこから遠野海道で遠野駅 に向かう。駅前で鹿踊り に遭遇した。小さな子どもたちに伝統文化を継承させているようすがうかがえる。観光センターで観光パンフレットを手に入れ、とりあえず伝承園 に向かう。ここは、遠野の昔の生活様式を再現した施設で、重要文化財の曲り家 やオシラ堂 などがある。
伝承園の近くに、カッパの狛犬で知られる所常堅寺 という寺がある。そこの脇から川辺に行くと、カッパ淵 がある。かっぱ伝説とともに、水辺にはカッパを祀る祠が建っている。小さな空間だが、微妙な雰囲気がある場所だ。次に遠野ふるさと村 に向かい、途中にある福泉寺 に立ち寄った。多宝塔、五重塔、観音堂など見るべきものが多くあった。
駐車場に車を止め、遠野ふるさと村に入る。遠野ふるさと村は、遠野の昔ながらの山里を再現した施設で、江戸中期から明治中期にかけて造られた茅葺屋根の曲り家がそのままの形で移築されている。小川が流れ水車がまわり、田畑があり、炭焼き小屋がありと、遠野の昔ながらの集落を再現している。遠野市立博物館に立ち寄り、遠野物語 への造詣を深め、今夜の宿泊地である田沢湖に向かった。
田沢湖の畔に建つ最高のロケーションのホテルだったが、あいにくの雨。田沢湖の水の色が見たかったのにと残念であった。たつこ像 の写真を撮り、湖を一回りすべく車を出す。途中、御座石神社 に参拝する。湖に面した場所に鮮やかな赤い鳥居が建ち、その辺りの平らな石を御座石と呼んでいるようだ。田沢湖の緑色の水がきれいに見られた。境内にはたつこ姫の像もあった。
中尊寺の東方の小高い丘の上に高館義経堂 (たかだてぎけいどう)があります。義経の終焉の地といわれている。同時に松尾芭蕉が「夏草や 兵どもが 夢の跡」と詠んだ場所とも言われ、石碑も建てられています。
駐車場から月見坂を登っていくと、最初に弁慶堂が目に入る。金色堂が有名ですが、本堂や地蔵堂など雰囲気のある堂が多いと感じます。金色堂の前にある、阿弥陀堂、弁財天堂を過ぎてしばらく行くと写真の能楽殿がある。
中尊寺から松島湾に向かう途中、平泉達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門堂 という磨崖仏で知られる堂がありました。崖の石の壁面には岩面大佛があり、境内には金堂や弁天堂などもあります。世界遺産になった平泉の魅力の一つです。
久しぶりの松島湾 で遊覧船に乗りました。松島湾に浮かぶ島々、遊覧船についてくるカモメの群れなど湾内の景色を楽しみました。五大堂 をお参りし、瑞巌寺 に向かいました。参道の杉の木立とと岩をくりぬいた祠が見事です。今回は本堂が工事中のため見学できず、代わりに普段は見ることのできない陽徳院御霊屋 を見る機会に恵まれました。今日は、松島湾を見下ろすホテルに宿泊です。
塩竈神社
ホテルでの朝食を済ませ、塩竈神社 に向かいます。塩竈神社は古い写真での見るだけで、場所やら境内の様子など、ほとんど記憶がありません。神社に着くと、こんなに広かったかなと過去のつたない記憶を思い起こしてみました。拝殿と別宮拝殿、文化灯篭、唐門の位置関係などから、少しずつ記憶が戻ってきた。隣にある志波彦神社 にお参りし、博物館前の庭にある釜などを見て駐車場に戻りました。
仙台市内の小高い丘の上に伊達家の霊廟、瑞鳳殿 がある。駐車場からの坂で歩くのはつらいが、歩かなければ行けない。メインは瑞鳳殿だが、さらに上のほうに感仙殿、善応殿、妙雲界廟などがある。
おりからの伊達正宗ブームで、仙台城址にある伊達正宗の騎馬像 を見にいく。石垣が残っている程度だが大きな城であったことは想像できる。公園内にある護国神社 にお参りし、最後の見学場所大崎八幡宮 (国宝)に向かった。小さな宮だが、厳かな雰囲気が感じられる。