暇な爺の世迷言 #1

　年号が昭和から平成になったころ、直径30㎝のキラキラ光る厚みのあるレーザー・ディスクが登場した。まだビデオ・テープが全盛だった時だったが、映像が劣化しない、途中から再生できるなど利点も多く音楽の授業では重宝した。
　LDプレーヤーを購入し、LDもそれなりに揃えた。当時はLD1枚が高価で、なかなか手が出なかったがベートーヴェンの交響曲全集や、子供向けのディズニーやサウンド・オブ・ミュージックなど楽しませてもらった。その後、DVDの登場でLDは終焉を迎えた。
　しかし、物持ちの良い私はLDを捨てずに保存してあり、LDプレーヤーもピックアップ・レンズを清掃して復活させた。そして、貴重なLDを、ビデオ・キャプチャーを通してパソコンに取り込む作業を始めた。パソコンに取り組んだ映像を動画編集ソフトで整え、DVDのディスクに焼き付ける。画質はビデオ並みだが、とりあえず全集物を完成させた。LDプレーヤーが動くうちに作業を済ませたいと思っている。
ダニー・ケイがニューヨーク・フィルを指揮したコンサートは、宝物の1枚。

　音楽ＣＤをＣＤプレーヤーに入れて、再生の準備ができたときに表示される情報は、全体のトラック数と演奏時間だけというのが普通だ。カーナビやパソコンなどで聴く場合は、ネットにつながる環境だとアルバムのタイトルや曲名が表示されることが多い。これは、CDDB（CDデータベース）に情報が登録されていれていることで可能になる。
　ＣＤの曲名やアーティスト名などを表示するタグというデータを編集し、自作ＣＤの情報をＣＤプレーヤーでも表示させるようにしている。現状ではアルファベットのみになるが、最初に The Four Seasons などと表示されると使い勝手がよくなる。各トラックにも 1. Springとかタイトルをつけておくことも可能だ。
　CDの情報を入れたキューシートを作り、キューシートから音楽ファイルを読み込んでCDに書き込めばいい。私は、imgBurn というフリーのソフトを使って音楽CDを製作することが多い。

　ネットでオーディオの情報を閲覧していて、気になるフルレンジのスピーカー・ユニットが目に留まった。マークオーディオというメーカーが作った、Pluvia Seven HDという10cmのフルレンジで、再生周波数帯域が72Hz～35kHzという数値に驚いた。
　調べていくと、QCREATE e-Shop2という工房が、このスピーカーに特化しているZWBR方式というシステムの箱を作っており、この箱に組んだPluvia Seven HDの音をYou Tubeで聞くことができた。ヘッドフォンから流れてくる音は凄まじく、一聴して気に入った。今までクラシック一辺倒だった音作りから、今の時代に合った音環境に期待が持てそうだった。
　コロナ給付金が手付かずだったので、早速スピーカーと箱を注文して作ってみた。まだ、十分に音慣らしをしていないが、歯切れのよい質の高い音が聞こえてくる。ただし、自作したスピーカーが５セットと増え、設置する場所が問題となってきた。

　スマホなどで音楽を聴く際には、mp3などのファイルを使うことが多いと思う。私はスマホで音楽を聴くことはないが、車ではmp3を取り込んだUSBを使っている。wavのファイルは音が良いが、ファイルの容量も大きいので、mp3などに圧縮したファイルが使いやすいようだ。
　先日来、MDから音を抜いてmp3のファイルで保存する作業を進めているが、mp3の音質に気を配るようになった。今まではCDやレコードの音をmp3にする場合は、音声変換ソフトに任せっぱなしだったが、変換する際のビットレートという音質に関わる数値を大きくするようにした。このことで、MDから抜いた音声が劣化することなく、ほぼ同品質の音声で保存することが可能になった。

　ＭＤと同時にカセット・テープの処分を進めており、音源として残しておきたいものをパソコンに取り込んでいる。かなり大量にあり相当数は処分することができているが、インデックスに何も書いていないものなどは何が入っているのか確認をしている。
　そして、その中から予想もしていなかった音源が出てきた。このブログでも以前に紹介している All My Friends Are Trombone Players というレコードから録音したものだ。レコードを購入して比較的新しいうちに録音したようで、針飛びやノイズも少なく、保有している音源としては概ね満足できる状態で音が入っていた。レコードの音にはかなわないが、このレコードは酷使しているのでノイズがひどくなってしまっている。
　カセット・テープを処分する作業をしなかったら完全に忘れていた音源で、夢を見ているようなすごくうれしい気分になった。慎重に整音してＣＤにもしておこうと思う。残り１００本くらいのテープの中に、２匹目のドジョウがいてほしいと欲も出てきた。