古代史に触れる
2019.05.15
 若いころ、黒岩重吾さんの古代史に関係する小説をずいぶんと読んだ。しばらく前に、哲学者でもある梅原猛さんが亡くなった。この方の書かれたものを読んだことがなかったので、法隆寺をテーマにしている「隠された十字架」を読んでみた。
 法隆寺が聖徳太子の怨霊を鎮魂する目的で建てられたという説を導く、大胆な仮説と詳細な資料による長大な考察に驚いた。この本を読んで、何回も訪れている法隆寺を再訪したいと思った。
 そして、黒岩重吾さんの書いた「聖徳太子」を再び読み始めた。古い記憶を蘇らせてくれ、この時代をテーマにしたものを読み直そうと思っている。
演奏技術の進歩
2019.05.07
 All my friends are trombone players という古いレコードがある。50年ほど前に、山野楽器が日本に50枚程度輸入したものの1枚で、かなり聞き込んでおり傷みも激しい。
 演奏しているのは当時のアメリカを代表するトロンボーンの名手たちで、最初に聞いたときは耳を疑うようなすごい演奏だった。このレコードに入っている曲を楽譜に起こしたものを演奏したことがあるが、難しいの一言に尽きた。
 最近、久しぶりに聞いてみたが思いのほか感動はなかった。全体的な演奏技術の向上で、このレベルの演奏が珍しくなくなってきているためだろう。ソノシートに耳を澄ませて育った世代には、音楽情報の入手の容易さが、演奏技術の向上に大きな貢献があると感じている。
令和
2019.04.02
 新しい元号が令和と発表された。
 万葉集にある歌の序文「初春の月にして 気淑く風ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫らす」という一節から取られたとのこと。安部総理は、令和について「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められている」とコメントしている。
 昭和から平成、そして令和と3世代の元号で生きることになるが、昭和生まれは遠い過去の人になるのかもしれない。などと感慨深い面もある。
 平成天皇の真摯なお姿を拝し、新しい時代が元号に込められた願いを叶えるようになってほしいと強く思う。
はやぶさ2の快挙
2019.02.22
 日本の小惑星探査機はやぶさ2が、「リュウグウ」にタッチダウンしたというニュースが流れた。2月22日に着陸を実行すると知らされていたので、何としても成功してほしいと願っていた。
 平成25年にイトカワから帰ってきた初代の「はやぶさ」が、オーストラリアの上空で燃え尽きるのを見て涙したことを覚えている。その後発行されたはやぶさの超技術という本を読み、軌跡や運ではない日本の技術力を知った。今回の成功がこのプロジェクトに関わってきた人たちはもちろん、多くの日本人に夢と期待を与えてくれたと実感している。無事に帰ってきてほしい。
最低な教育委員会の対応
2019.02.04
 千葉県野田市で小さな女の子の命が奪われた。昨年5月にも同じように小さな女の子の命が奪われている。どうして、親が子の命を奪うことができるのか、私には理解できないのだが現実として受け止めざるを得ない。
 報道によると、女の子のアンケートのコピーを教育委員会が父親に渡したらしい。父親は学校にも要求したらしいが、学校はアンケートを渡さなかった。相当に険悪なやり取りがあったと思われるが、学校は耐えて、女の子との約束を守った。
 それにも拘わらず、学校を指導監督する教育委員会が、守秘義務を守らず安易な判断で父親の要求に屈した。学校が同じことをしていたら、関係者は守秘義務違反か信用失墜行為で懲戒処分だろう。その処分にかかわるのが教育委員会だ。
 私は教育委員会で、学校の指導と人事管理を行う部署の責任者を務めたことがある。決して楽な仕事ではないが不当な要求や批判などから、学校や教員を守ることには心血を注いだ。その経験からしても、野田市教育委員会の対応は実に嘆かわしい。野田市教育委員会は学校の指導・監督を受けるよう、地方教育行政法を改正する必要がありそうだ。教育委員会から梯子を外された学校はつらい。校長先生方の嘆きが聞こえてくるようだ。

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