大切にしたい日本語
2018.12.16
 あまり言葉にこだわる方ではないが、最近気になるのが「ら」が抜けた言い回しだ。本来ならば「食べられる」と言うべきところを「食べれる」、「見られる」が「見れる」等、変な日本語を話す人が増えているように思う。
 わたしの好きな言葉の一つに「紅をさす」という言い回しがある。口紅を「つける」でも「塗る」でも構わないが、「紅をさす」という繊細なニュアンスが何とも奥ゆかしさを感じさせる。電車の中で化粧をしているような女性には理解されない表現だと思うが、日本語の繊細で微妙な味わいが知性を伴って伝わってくるようにも聞こえる。
 虫の鳴き声を聞き分けることができるのは、日本人と極少数の民族だと聞く。多くの民族が「ノイズ」と感じている虫の音(ね)を、豊かな感性で聞き分けることができる日本人の言葉を大切にしたい。
交通違反の赤切符は前科
2018.11.15
 交通違反をすると、違反の程度によって「青切符」か「赤切符」になる。青切符は反則金を払って一件落着だが、赤切符はその後が待っている。
 赤切符については犯罪扱いなので、懲役または罰金となるので交通裁判所が扱いを判断する。普通は罰金を払い、免許停止期間が短くなる講習を受けることになる。
 ところが、罰金を払うということは、悪いことをして懲役を逃れたにすぎない。立派な前科となり、履歴などの賞罰は「有」となる。私は、立派な功績のある先生を表彰候補として推薦する際には、必ずこのことを確認した。あたりまえですが、前科のある方は表彰対象とはなりません。このことを知らずに、恥をかく方が毎年いるのも事実。
昔の仲間
2018.11.08
 2年ぶりに昔の音楽仲間と群馬県の温泉で過ごした。年に1回、定例の宿に集合するのだが、昨年は依頼された仕事の関係で参加できなかった。
 午後4時前に宿に着いたが、まだ誰も来ていなかった。しばらくすると、仙台から駆け付けた方が美味しい酒とつまみを持参され何となく飲み始めた。4時を過ぎると皆さんが集まり、食事前の酒宴が始まった。そして、6時からの夕食時には、相当な飲酒量のためか出された料理の多くが手つかずだった。
 このグループの中で最も若いのが、私と山梨県から来ている元校長先生。その気楽さもあってか、皆で昔の思い出を語り合い、近況を伝えながら旨い酒が進んだ。当時は苦労もあったのだろうが、そんなことは忘れて良い思い出ばかりが蘇ってくる。大切にしたい仲間たちだ。
韓国という国
2018.11.03
 慰安婦問題に続き、今回は徴用工問題。双方ともに解決済みの問題を、国民感情とやらで蒸し返してくる非常識国家。安部首相が、国際常識ではありえないと言っていることに当然だと感じる。
 先の国籍を示す自衛艦旗を「降ろせ」という非常識かつ礼儀を欠く行為。ウィーン条約違反の慰安婦像を放置している現実。韓国が国際条約もルールも守れない、非法治国家であるということは自明の理。日本が毅然とした態度で接しない限り、この国の愚かな行為は繰り返されるであろう。
 私の身近に合意した内容を覆したり、約束を守らない人がいたならば、その方とは決してお付き合いしない。国同士でも、そろそろ限界ではないのだろうか。
作家 吉村昭
2018.10.20
 20数年ほど前に、網走の監獄博物館を見学した。その時、網走監獄を脱走した人物がいるという話を聞き興味を抱いた。映画にもなっているようで、その原作となる小説を書いたのが吉村昭だった。
 さっそく「破獄」という小説を一気に読んだ。続いて、職場の同僚が「戦艦武蔵」は、被弾した場所も図示されている。というので、これも即読んだ。ゼロ戦の試作機を、牛車で運んだという「零式戦闘機」も興味津々で読み上げた。
 フィクションではないと書いているが、その取材力は緻密で、小説も事実を淡々と積み重ねて無用な色付けをしていない。今では、書店で読んだことのない作品を見つけると、即購入するようになっている。相当数の作品を読ませていただいたが、飽きることのない素晴らしい作家だと思っている。

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