部活動の地域移行
2022.08.06
 教員時代に部活動の顧問をしていたころ、休日も含めほとんど出勤していた。まさに、休みは盆と正月という状態。当時の学校は荒れていて、子どもたちも自信なさげだった。この子どもたちに、やればできるということを教えたかったことが大きい。
 学校週5日制が始まったころ、休業土曜日の子どもたちの面倒は地域社会でみるはずだったが、中学生を指導できる教育力は地域には存在しなかった。そのつけは学校に回ってきたことは言うまでもない。
 ブラック部活という指導者を侮辱したことばを聞くが、地域社会に中学生の部活動を指導できる力はない。そのような力のある方は、他の仕事に関わっており時間を生み出すことが難しい。
 今、国がやろうとしている部活動の地域移行は、同じ過ちを繰り返すような気がしてならない。きちんとした受け皿を整備せず、とりあえずということは許されないだろう。部活動の指導はそれほど甘くないし、中学生の心情に沿うことが教師のやりがいにもなっている。

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